制作の “やる気導火線” に火をつける方法
今日もお疲れ様です。
今回は、“制作をする” という行動を迅速にとる方法を検討します。
アートに携わる人間にとって、良い作品を見たり、良いアイデアが浮かんだりすると、「よし、制作するぞ」というやる気が湧くものです。
しかし、いざ制作を開始するまでに、時間がかかることはないでしょうか。
「明日は朝から制作するぞ」と決意したはずなのに、起きると「眠い」「きつい」と感じて二度寝し、気づくと昼まで寝てしまった。
いざ早起きしたのに、なんとなく前日のやる気を失い、一日中ゲームをして時間をつぶしてしまった。
など。
制作以外で時間を大量に消費し、後悔してしまうパターンです。
頭では「制作をしなくちゃ」とわかっていても、実際に“制作をする” という行動をスムーズに行うのは難しいものです。
自己啓発書では、このような問題に対する対処方法が書かれてあるものを、よく見かけます。
そこでよく書かれているのは、
・目的の行動を習慣化する
・目的の行動を果たしたら、自分にご褒美を与える
・目的の行動を分解し、小さなことからはじめる
といったものが主です。
まず「目的の行動を習慣化する」についてです。
“習慣化” すれば、歯を磨かないと気持ち悪くなるのと同じで、やらないと気持ち悪くなる。
といった内容です。
しかし、習慣化するまでの定着が難しいし、第一歩の行動を取るのも難しいですよね。
次に「目的の行動を果たしたら、自分にご褒美を与える」です。
これは、行動を取れた場合に報酬を用意する、ということです。
「明日、制作を朝からする」ときめて、もし実施できたら「好きなものを食べてよい」などのご褒美を自分に買い与える。といったケースです。
これも動機づけとしては弱くなります。
自分で用意できる程度の好きな食べ物なら、制作を実施できなくても、食べられます。
仮に「明日あなたが、一日真面目に制作したら、自動車を買ってあげます」というような、とんでもない報酬が第三者に用意されない限り、難しいでしょう。
最後に、「目的の行動を分解し、小さなことからはじめる」です。
これは、非常に正解に近いですが、正解ではありません。
なぜなら、“小さなこと” という意味が「重要ではないこと」なのか、それとも「簡単なこと」なのかが、あいまいだからです。
具体性がないため、行動のイメージが持ちにくいのです。
仮に具体的でも、重要ではなかったり、簡単なことは、軽視しがちのため行動に移しにくものです。
では、やる気を継続し、「制作する」という行動をスムーズにするには、どうすれば良いのでしょうか。
それは、
「目的に関連する行動のうち、簡単なことを一つだけ実施する」です。
たとえば、「明日の10時から制作しよう」と決めていて、実際に次の日の同じ時間になったときはどうするか。
その場合、まず「制作しなきゃ」と考えるのを止めます。
なぜか。
「制作しなきゃ」では、“行動イメージの範囲が大きい” からです。
行動イメージが大きすぎると、面倒くさくなり、やる気を失います。
そのため、制作関連の行動の中から、“1つだけ” 具体的に行動するよう事前にきめておくのです。
具体的には、「明日の10時に制作しよう」ではなく、
「明日の10時に、好きな絵具をチューブから出そう」と前日から決めておくのです。
そして、10時に絵具をチューブから出すことだけに意識を集中して行動するのです。
簡単な1つのことだけに集中して、その1つの目的を果たすと、想像以上に “やる気” が高まり、目的に関連した他の行動も取れるようになります。
チューブから絵具を出す
↓
他のチューブから絵具を出し、それらを混ぜる
↓
キャンバスに絵具を乗せる
↓
チューブから絵具を出す
といった形で行動のスパイラルに突入することができます。
もちろん、この方法は勉強や運動などでも応用することが可能です。
「10時に教科書を1ページだけ見る」
「10時にラジオ体操の出だし1フレーズのみやる」
など、いろいろと試してみてはいかがでしょうか。
では、何かあれば教えてね!