Atlessのアトラス

アート中心に思考したことを書いています。Atless GALLERYで作品を常設展示中。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

自由は不自由のはじまり

今日もお疲れさまです。「絵画は本来、自由に描くもの」というフレーズを見かけることがあります。このフレーズの対象は、絵画の初心者に向けたものでした。この「絵画は本来、自由に描くもの」というフレーズを、発信した人が本気で謳っているとします。そ…

絵画と映画の共通点

今日もお疲れさまです。 絵画と映画は、似ていますか? この疑問に対しては、おそらく、人により意見が分かれるでしょう。 「全然違う」という人もいれば、「かなり近い」という人もいるでしょう。 しかし、時間の概念がある映画と、そうでない絵画は、やは…

アートがアートに見えなくなるとき

今日もお疲れさまです。 アートには、表現と技術が必要です。 「なんだ、コレは!?」と思わせる作品の “表現” 。 そしてその表現を具体化する “技術” 。 “表現” と “技術” の両方が揃うことで、作品は“アートになる” のです。 例えば。 ある人の「哀しみを…

タッチの速度とモチーフの関係

今日もお疲れさまです。 世の中には、誰もが平等に与えられているものがあります。 その一つが、「時間」です。 そして、 “誰もが平等” と記載しましたが、人間などの生き物だけでなく、時間は「万物」に平等に与えられています。 絵画を描くときは、モチー…

超名作の “見えざる” 共通点

今日もお疲れさまです。 歴史に残る名作には、共通点があります。 特に名作の中でも有名な “超名作” ですと、なおさらです。 「共通点」といわれて考える要素としては、 完成度の高さ、テーマの深さ、描写の達者さ、構図の完璧さ…。 など様々な点が共通点と…

サイズの大きい作品が、もたらす効果

今日もお疲れさまです。 アート作品は、条件や制限を超えて、良いものは良く、面白いものは面白いのが醍醐味です。 何々をしたから絶対良くなる、と保証される表現や技術はありません。 しかし、“サイズが大きい作品” については、“サイズが小さい作品” に比…

作品サイズで迷ったら、大きな作品を描いたほうが良い理由

今日もお疲れさまです。 絵画の制作に取りかかるとき、作品サイズをどうするか悩むことがあると思います。 小さい作品であれば、コストも抑えられます。 売ることを考えれば、値段も抑えることができます。一枚を仕上げるのも、大きなサイズより早く上がりま…

アートの醍醐味はコレ

今日もお疲れさまです。世の中には、あらゆる価値があります。バッグ一つとっても、五千円均一で買えるものもあれば、五十万出さないと買えないものもあります。そして市場に出る大半のものは、「これは高価そうだな…」「これはお金かかってないよね〜」と “…

マルチタスクの罠に、気をつけよう

今日もお疲れさまです。 以前のエントリーで、作品を大量に制作することの重要性を描きました。 この “大量に制作する” の意味は、“同時に複数の作品を制作すること” も意味しています。 つまり、制作における『マルチタスク』のことです。 たとえば、5枚の…

本当にやりたい表現が、見えるとき

今日もお疲れさまです。はじめて描いた絵を憶えているでしょうか。また、そのときの気持ちを憶えているでしょうか。はじめて絵を描いたとき。それは、自分がやりたいことが純粋に表れます。なぜなら、“画材や技法の制限” がないからです。絵画を描き続けると…

岡本太郎は、きっと繊細な人

今日もお疲れさまです。『芸術は爆発だ』という言葉が有名で、多くの人から今なお愛される岡本太郎。作品では、『太陽の塔』が有名ですよね。そして、同氏が手がける絵画も、彫刻と同様に非常にパワフルかつ独創的です。その絵画は、黄色や赤色や青色などの…

コラージュ技法で気をつけるべきこと

今日もお疲れさまです。コラージュ技法とは、雑誌の切り抜きや新聞の切り抜きなど、キャンバスに “別の平面” を貼り付ける技法のことです。この技法の代表的なアーティストとして、元祖であればジョルジュ・ブラック、日本であれば大竹伸朗さん、海外であれ…

現代アートの入門に、最も相応しいアーティスト

今日もお疲れさまです。 現代アートは、とっつきにくい側面があります。 なぜなら、当ブログでもしばしば触れるように、現代アートは “なんだコレは!?” という反応になるのが大前提だからです。 すなわち、はじめて現代アートとは何かと興味を持った人は、…

現代アートと “リスク” の関係

今日もお疲れさまです。現代アートは、“リスク” の賜物です。なぜなら、現代アートとして世に出て、人々の目に触れられている作品は、“表現のリスク” を背負っているからです。現代アートの世界では「これまでのアートで誰も見たことがないもの」が必要とさ…

歴史に挑む、真実の人物画

今日もお疲れさまです。 人物画には、たいてい “美化” された人物が大半です。そんな中、ジョン・カリンさんは、不思議な人物画を描きます。まず初見でわかることは、描かれる人物が “美化” されていないのです。歴史を振り返れば、ルネッサンス期など、“神”…

絵画に “点数” はつけられるか

今日もお疲れさまです。 絵画に “点数” はつけられるのでしょうか。 この疑問は、“自由の最後の砦” ともされるアートにとって、手痛い疑問です。 しかし、現実を把握するためにも、しっかり検討が必要です。 まず前提。 絵画はアートです。 そして、アートは…

なぜ20代前半を過ぎると、音楽を聴かなくなってしまうのか

今日もお疲れさまです。 20代前半を過ぎると、次第に音楽を聴く量が減ってしまいます。 アトレスは、この現象に興味があるため、折をみて、周囲の人に同様の現象がないか調査しています。 よほどの音楽好きや、トレンドをおさえるのが使命、という人以外は…

作品がある現場と、その記事との、決定的な違い

今日もお疲れさまです。前回のエントリーで、現代アートの現状を知るには、美術館やギャラリーなど、 “作品が存在する場所” に行くことと、インターネットや雑誌での情報収集があることを書きました。前者は “作品がある現場” で、後者の情報収集方法は “作…

アートフェアで、1番見るべきもの

今日もお疲れさまです。現代アートの現状を知るには、美術館やギャラリーなど、 “作品が存在する場所” に行くことが重要です。インターネットや雑誌でも情報を集められますが、作品が存在するのと存在しないのとでは、その質が異なります。“作品が存在する場…

絵画に “見えない糸” をしかけよう

今日もお疲れさまです。 前回のエントリーでは、絵画に“緊張感” が必要であることを書きました。 具体的に、“緊張感” がある絵とはどのようなものでしょうか。 それは、“見えない糸” が張り詰めた絵画のことです。 では、“見えない糸” とは何か。 それは、絵…

なぜ絵画に “緊張感” が必要か

今日もお疲れさまです。 絵画には、緊張感が必要です。 というより、画面の中に無駄がない状態が、緊張感がある絵画です。 正確には、「無駄になっている部分が少ない絵画」それが緊張感ある絵画です。 緊張感がある絵画は、鑑賞者を引き込む力を持ちます。 …

はじめの一歩は、とにかく分解しよう!

今日もお疲れさまです。 どんな人にとっても、“面倒なコト” は存在します。 そして、“面倒なコト” だけど、“絶対やらなくてはならないコト” も存在します。 この、“面倒なだけど、絶対やらなくてはならないコト” 。 取り掛かりに時間がかかってしまうコト、…

絵画にリズムを持たせる方法 〜対象に制限が “ある” 場合〜

今日もお疲れさまです。 前回のエントリーでは、絵画にリズムを持たせる方法を書きました。 しかし、前回は描く対象が “自由な場合” でした。 画面に、どんなモチーフやどんな形も、無制限に描いて良い場合です。 当然、絵画の制作には、“制限” があることも…

絵画にリズムを持たせる方法 〜対象に制限がない場合〜

今日もお疲れさまです。 絵画には、“リズム” があると、より表現が豊かになります。 「絵画にリズムがある」と聞いたり、言ったりしたことがあるかと思います。 そもそも、絵画における “リズム” とは何でしょうか。 音楽のリズム(拍)は、音が一定の間隔で…

“自分だけの表現” へ、相反する二つのアプローチ

今日もお疲れさまです。自分だけの表現を見出すのは、楽しく、ワクワクするものです。しかし、あまりに長い時を費やしても、自分だけの表現が見出せないとき、辛いものに変わっていきます。では、どうすれば自分だけの表現を見出すことができるでしょうか。…

アートを鑑賞する者に、宿命を突付けるアーティスト

今日もお疲れさまです。 アート作品は、目で見る作品が主です。 つまり、「作品を見る」という行為を通じて、鑑賞を行うわけです。 この必須の行為を際立たせるアーティストがいます。 それが、ヴォルフガング・ティルマンスさんです。 とくに「作品を見る」…

仕事は楽しいものか

今日もお疲れ様です。 世の中ではよく、 「好きなことを仕事にしよう」とか「仕事を楽しもう」というフレーズを聞くことがあります。 あたかも、上記を実施することが絶対的に正しいことのように謳われています。 上記のフレーズを見聞きし、実施できていな…

アート作品に、世界展開へのローカライズは必要か

今日もお疲れさまです。商品やサービスなど、ある国のものを別の国に進出させる時、進出先の国に合わせて調整することを、“ローカライズ” と言います。特に日本の飲食店などは、海外チェーンを中心に、多くが日本向けにローカライズします。食べ物は、直接体…

ジェームズ・タレルさんのもたらす、色彩の恍惚

今日もお疲れさまです。 ジェームズ・タレルさんは、光と空間を扱うアーティストです。 最近でいうとオラファー・エリアソンさんのほうが、“光” を扱うアーティストとして耳にする機会が多いのですが、タイプが異なります。 オラファー・エリアソンさんが「…

箱根彫刻の森美術館で体験できること

今日もお疲れさまです。 箱根彫刻の森美術館は、広い森林公園に、大きな彫刻が点在する人気の美術館です。 この美術館では、独特の体験をすることができます。 その体験は、彫刻の設定にともなって得られるものです。 彫刻とは、三次元に存在する立体物です…