Atlessのアトラス

アート中心に思考したことを書いています。Atless GALLERYで作品を常設展示中。

油画(アクリル画)の初心者は、色を多く使うべきか

今日もお疲れさまです。

 
油画(アクリル画)の初心者の方にとって、一つの絵に「色」をどれ位の種類使うべきかは、非常に悩ましい問題です。
 
「白と黒を基本として茶系を少し使ってみる」という “単色派” 。
「最初に買った絵の具(例えば24色セット)は全て使ってみる」という “多色派” 。
 
上記の2パターンに、「(モチーフ固有色をメインに)何色か適当に使ってみる」という “ 数色派 ” を加えた3パターンがほとんどでしょう。
 
 
「色」をどれ位の種類使うかは、本当に難しい問題です。
プロの画家も常に熟慮を重ねています。
 
まず、初心者の方が学ぶべきは、“ 色の特性 ” です。
色の特性をある程度理解すれば、制作の中での色彩に対する迷いを減らすことができます。
 
適当に色を使用し、「あーでもない、こーでもない」と枚数を重ねて特性を学ぶこともできますが、少し遠回りです。
 
“ 色の特性 ” を無駄なく学ぶのでしたら、最初に挙げた “単色派” 、“数色派” 、“多色派” のうち、まず “単色派” を実践しましょう。
 
“単色” から実践するのには理由があります。
 
それは、色に “色相以外の要素がある” からです。
 
初心者の方は、色を選ぶとき、「赤」を使い、次に「青」を使う、といった大きな基本色を選択肢にします。
しかし、実際には「赤」の中に “明度” と“彩度” の要素を加えないと、モチーフを描くことはできません。
そしてこの “明度” と “彩度” の影響で、同じ赤でもまったく色味が変わります。
この “明度” と “彩度” の要素が一色にかけ合わされるだけでも、様々な赤ができるのです。
 
“明度” と“彩度” という特性を把握しないまま、多くの基本色に手を伸ばしてしまうと、あまりに色の幅がでてしまい、混乱してしまいます。
そのため、まずは単色で “明度” と “彩度” の幅を覚えるべきなのです。
 
そして、
 
(1)色んな単色を試す
          ↓
(2)色の組み合わせを試す
          ↓
(3)色の組み合わせを増やす
 
 
といった順に、一つの絵に使える色を増やしていきましょう。
 
それが、 “ 色の特性 ” を学ぶ最短コースなのです。
 
 
では、何かあれば教えてね!