Atlessのアトラス

アート中心に思考したことを書いています。Atless GALLERYで作品を常設展示中。

サイエンスとアートの共通点、相違点

今日もお疲れさまです。

 
アトレスは幼少の頃、科学に携わる研究者になるのが、将来の目標でした。
昆虫採集や工作、理科の実験などが好きだったからです。

 

いつの間にか、工作とともに好きだった絵画を続けていくうち、

科学への道は自然と消えていき、芸術の方向で生きていくことになりました。

 

しかし、よくよく考えてみると、アートと科学、どちらかで進路を悩んだりしなかったのは、両者が極めて近い要素を持っていたからだと気づきました。

この両方を比較すると、とてもよく似ています。

 

アートと科学の共通点は、

 

・これまでになかった、新しい成果が世に必要とされる

・新しい成果をだすための研究、開発が必要

・研究、開発には、費用が必要

・新しい成果は、世の中の人に新しい価値と発想を提供する

 

などが挙げられます。

 

共通点を通して見ると、新しい技術や発想で成果を生み、豊かな社会を築いていくという点は共通します。

しかし、科学が多くの分野で目に見える形で影響を与えていくのに対し、アートでは分野も限られる上、なかなか目に見える形で社会に影響を与えることはできていません

 

総じて、現代アート側で足りない部分が多いのです。

特に以下の点で顕著に表れています。

 

・国が提供する研究機関の有無

・民間の研究機関の有無

・研究、開発にかかる費用規模

・成果の影響範囲の規模感

・利益の還元率

 

要するに、サイエンスと現代アートでは、

施設や費用、利益に至るまで、規模感がまったく異なるということです。

 

社会への還元のされ方がしっかりと定まっていないことも、予算を投じられない原因であり、利益が出せない原因でしょう。

 

またアート業界全体が、社会への還元意識がほとんどないのも実情です。

それは、アーティストの作品制作から鑑賞者への作品提供、という流れで一通り完結するのも原因です。

 

現代アートで生み出された新しいものの見方を、どのように社会に還元していくかが、今後も課題となり続けるはずです。

 

国際マーケットでの作品評価、国際展での作品評価、などはアート界での影響力を競う場です。

そうした競争の中で培われたアートの力はとても大きなものです。

 

その力を、社会に還元できる仕組みをつくることが、現代アートが真にサイエンスに近づき、社会になくてはならないものになるのではないでしょうか。

 

 

では、 何かあれば教えてね!