Atlessのアトラス

アート中心に思考したことを書いています。Atless GALLERYで作品を常設展示中。

“新しいもの” を生み出すのは、難しくない

今日もお疲れさまです。

 
アートでも、音楽でも、文学でも、世の中は常に “新しいもの” が必要とされます。
人は同じものに飽きていくため、“新しいもの” が求められるのは当然です。
 
そして、世の中は常に新しいもので更新されています。
 
現代アートの世界に焦点を当ててみても、 “新しいもの” が必要とされています。
 
この “新しいもの” を生み出すのは、「難しいこと」としてよく語られています。
なぜなら、これまでの歴史になかったものを生み出すからです。
 
しかし、本当に新しいものを生み出すのは、難しいのでしょうか。
 
 
人類は進化の歴史において、一番最先端に生きている生き物です。
 
この人類が、次の進化はどのようになるのか興味深いのですが、実は、“すでに次の進化に移った新しい人類は、現人類の中に存在している” という話を聞いたことがあります。
その新しい人類が明るみになるのは、新たな危機が現人類に訪れた時になるという話です。
危機に対応し、生き延びた種類の人類が人類の次の進化系というわけです。
 
 
なぜ人類の進化について書いたか。
アートにおける“新しいもの” も “すでにあちこちにある” と考えられるからです。
 
“新しいもの” が生み出せていないのではなく、あちこちにある “新しいもの” が明るみにされていないだけではないか、ということです。
例えば、10年後に日本中を席巻するアイドルは、すでにどこかで暮らしている。といった意味です。
 
たとえば、アートにおいて “新しいもの” を生み出すのなら、アートの歴史を学び尽くすのが近道です。
これは、以前のエントリーにも書かせて頂きました。
アートの歴史を学び尽くしていれば、どこの地点の表現が進化しやすいかを検討しやすいからです。
 
しかし、学び尽くすのは近道ですが、実は学ばなくても “新しいもの” は生み出せるのです。
 
その方法は、
“自分だけの人生を作品に投影する” です。
つまり、表現やテーマは誰かと重なることはあっても、そこに自分だけの人生を投影した表現やテーマを掛け合わせることで、“新しいもの” は生み出されるのです。
 
 
ただし、本当に難しいのは、“新しいもの” を生み出すことではありません。
 
本当に難しいのは、“新しいもの” をマーケットに定着させることです。
 
わかりやすい例でいえば、コンビニです。
よく見る商品と、初めて見る商品があるでしょう。
よく見る商品は、マーケットに定着したものです。
 
コンビニに行けば常に “新しい種類” のパンやお菓子を見かけませんか。
その“新しい種類” のパンやお菓子は一年後までありますか。
 
よく見るパンやお菓子は何年経ってもコンビニでみかけますが、“新しい種類” のパンやお菓子が数年後まで見かけることは少ないでしょう。
それくらい、“新しいもの” をマーケットに定着させるのは難しいのです。
 
パンやお菓子でマーケットへ定着させるのに、様々な分析と対策が必要なように、アート作品においても、マーケットへ定着させる対策が必要なのです。
 
 
では、何かあれば教えてね!